トピックス
【新島塾】「読書から始まる知の探究」小山先生 ~福島FW~ ■地方創生班■
9月17日(水)から19日(金)の3日間、小山隆教授(社会学部 社会福祉学科)による「読書から始まる知の探究」セッションの活動として、福島県でのフィールドワークを行いました。
地方創生班は、観光が地方創生に及ぼす影響と福島イノベーションコースト構想について学ぶことを目的として、会津若松観光ビューローと福島イノベーションコースト構想のバスツアーに参加しました。
地方創生班
1日目
1日目
会津若松観光ビューローでは5つのことについて質問をしました。
① コロナ禍からの復興と観光スタイルの変化
新型コロナウイルスの影響で、団体旅行から個人旅行への移行が本格化しました。その結果、街全体を回遊するよりも、目的のスポットだけを訪れて移動する観光スタイルが増えているそうです。このため、一人当たりの消費単価をどう上げていくかが課題となっています。また、コロナ禍の時期からSNSやYouTubeを通じて会津若松市の魅力を発信する取り組みが継続されています。
② ドラマ・映画による観光効果と持続的集客の工夫
「八重の桜」が放送された年には観光客数が大きく増加しましたが、その後は例年通りに戻ったとのことです。持続的な集客を目指し、従来の若い女性を中心としたターゲット層から、60歳以上の男女(特に男性)へと方針を転換されたとお伺いしました。また、公式LINEを活用し、会津若松市を好む観光客の囲い込みに注力されています。
③ 「会津若松+プラス」や「会津コイン」の利用状況
観光客にとっては、アプリの設定や口座開設の手間が大きく、普及は限定的です。一方で、地元住民にとっては除雪車の位置確認などに役立っており、地域生活に密着した機能として活用されています。ただし、全国レベルでの互換性がなければ普及は難しいとの意見もありました。
④ 観光のDX化における課題
現場からは、企業の巻き込み方、コスト、活用方法が主な課題として挙げられました。ただし、観光ビューロー自体が直接DX化に深く関わる場面は少ないとのことです。
⑤ 外国人観光客の状況
会津若松市では、台湾とタイからの観光客を主なターゲットとしています。両国の観光客はマナーも良く、地元住民からも受け入れられやすいそうです。また、冬季は観光客が減る傾向にある一方、雪の珍しさが魅力となり、南国出身の観光客にとっては冬の集客強化に繋がる可能性があると期待されています。
全体を通じて、会津若松市の観光は「コロナ禍後の個人旅行の拡大」「ターゲット層の再設定」「DX化や地域アプリの活用」「外国人観光客の受け入れ」という大きな転換点にあります。特に、消費単価の向上と冬季の集客強化が今後の課題であり、地元の魅力発信と外国人観光客との相性がそのカギとなりそうだと感じました。
2日目
2日目
2日目はエネルギー班と合同の活動だったため、エネルギー班の記事に活動内容を記載しています。
塾生は、今回のフィールドワークで得た学びをもとに、10月18日に行われる成果報告会の準備を進めます。今回のフィールドワークでは、インタビューに応じてくださった方や施設の説明をしてくださった方々に大変真摯にご対応いただき、現場の実際の声を伺うことができました。学びの多い時間となり、改めて心より感謝申し上げます。
(事務局・高等研究教育院事務室)
今回のトピックスは、以下の塾生が作成しました。
新島塾第6期塾生 梅田さん(文化情報学部)
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