同志社大学新島塾

　同志社大学は、文系と理系の垣根を越え、総合知を備えた次の時代を担う人物を養成するための新しい教育プログラム「同志社大学新島塾」（以下「新島塾」）を2019年度に開設しました。新島塾では、学生の皆さんの意欲と能力を在学中に可能な限り伸ばし、社会の様々な分野で活躍する人物を輩出することを目的としています。そして、人と人とを結びつけ、新しい社会を切り拓いていくコミュニケーション能力とリーダーシップを備えた人物の養成を目指しています。
　言うまでもなく、新島塾はその名称を同志社の設立者・新島襄からとっています。近代日本を代表する偉人や知識人を何人も挙げることはできますが、新島ほど冒険的な生涯を送った人はいません。新島はその情熱によって多くの人に影響を与え、また、多くの人に助けられる中で冒険的な「物語」を生き抜き、若い人たちをその「物語」の中に招き入れてきました。時代の常識に安住することなく冒険的な「物語」に参与し、それぞれの時代にふさわしい形でその「物語」に新たな活力を吹き込むのは、同志社に託された固有のミッションです。新島塾で学ばれる一人ひとりが新たな「物語」の担い手となっていくことを期待しています。

　従来、科学技術の進展により解決すると考えられていた社会課題が、単に新しいテクノロジーとイノベーションを創出するだけでは解決できないことがわかってきました。気候変動や経済格差の拡大、差別や紛争の問題など私たちが直面している課題を解決しなければ、次の50年において、日本のみならず世界はより深刻な状況に陥る可能性があります。科学技術や学問的知見を適切に用いてよりよい社会を創るため、今ほど良心を持った人物が必要とされている時代はありません。未来を担う皆さんには、時代の変化に柔軟に対応する能力が必要とされる一方で、変化に左右されない揺るぎない良心と困難な課題に挑戦する行動力が、これまでにも増して求められています。
　ダイバーシティの海原に向かって知の冒険に出かけたいと願う皆さん、新島塾にお越し下さい！