同志社大学新島塾
「●●さんに聞いてみた-担当教員」
新島塾の活動に関わる先生方から、これから新島塾で学ぼうと考えている学部1年次生の皆さんに向けてメッセージをいただきました。(所属は当時のものです)
後藤 琢也教授(理工学部)メッセージ
「なぜ新島塾に入るのか?」
「新島塾に入塾するとどのようになりますか?」という質問をよく受けます。
私はこう答えます。
「本物を学ぶこと、自分で考えることの楽しさに気づけます。」と。
最近、「コストパフォーマンス」や「タイムパフォーマンス」という言葉を耳にすることが増えました。しかし新島塾では、時間をかけて、本の読み方、文章の書き方、話の伝え方から学びなおします。これらの地道な活動を、同じ志を持つさまざまな学生とともに時間を使って行います。
大学において学部や興味・関心が異なる学生と共に学ぶ経験はそれほど多くありません。新島塾では先輩や後輩、仲間たちと議論を交わし、これまで考えたことのないような複雑な問題やテーマに取り組みます。それらに決まった解決方法や公式はありません。効率よく答えが出せるとは限りませんし、時間をかけても答えに辿り着けないかもしれません。
現在の社会では、いったい何が問題なのかを見極めるだけで一苦労します。もちろん、問題が見定まったとしてもその解決は困難です。特定の分野の専門知識や技術だけで解決できるものはほぼありません。時には強烈な個性と稀有な才能を持つリーダーがぐいぐいと集団を引っ張り、問題解決に導くこともあります。しかし、実際の社会では、立場や能力の異なる人たちが議論を重ね合意形成を図り、微妙で慎重な判断をしながら問題解決に向けて進む場面が多くあります。
つまり新島塾では、広範な知識を身に付けると同時に社会で活躍するための素地を形成する訓練をしています。いわば人物形成の道場としての役割を果たしています。
新島塾で、共に考え、本音で議論し、学びあえる仲間を一人でも多く見つけてください。
今後の人生が変わります。
皆さんにお会いできる日を楽しみにしています。
小山 隆教授(社会学部)メッセージ
「入塾を検討している皆さんへ」
新島塾の魅力は何でしょう。
塾もこれからどんどん変わっていくと思いますから、現時点での小山の感想です。
1.理系文系問わず全学から有志が集まっていることでしょう。
学部内のゼミ等でも真剣に語り合える仲間はいるでしょう。しかし、全く学問の違う者が集まり意見を交わす機会はそうそうないのではないでしょうか。
2.密度の濃さや条件の良さです。
塾長を「学長」自らが果たされるという全学的プログラムで学内外から多くの講師が関わりながら、20名程度という募集人数です。やや過保護とも思えるほどの、しかしとても厳しいワークが待っています。
3.内容のバラエティです。
一冊の本を深く読むという「学び」の深め方、レポートの書き方といった学問の基礎を徹底的に学ぶクラスから、ディベート、フィールドワークまでといった応用編までのプログラムが用意されています。
高校までの正解を学ぶ「生徒」から、常識を疑い正解を探し自ら答えを作っていく「大学生」へと成長するためのステップとして新島塾を利用してもらえればと思います。
服部 篤子教授(政策学部)メッセージ
「新島塾とは何か!」
創設者の名前を冠した塾が開講されました。
設立から140年を経てなお、社会は様々な問題を抱えています。専門を超えて少人数で学びあう場が大学から提供されることになりました。
そこで1期生に問いました。
「新島塾とは何か?」
リーダーシップ教育、主体的に学びを深める、複雑な社会の問題を解く思考を鍛える場、と答えた塾生がいました。皆さんが抱くリーダーシップとは何でしょうか?
市民のリーダー、草の根のリーダーと呼ばれる人々と長年関わってきた者としては、リーダーとは「未来を創造する仕事に就く人」ということになります。
さて、未来は今の延長線上にあるのでしょうか。おそらく違うでしょう。未来を創っていくためには、過去から学び、現代世代が継承するものを見定め、新たな価値づけを行い、未来につなげていく革新の作業が必要ではないかと思います。そのためには、多くの優れた書物から過去を学び、討論と論述によって異なる価値観を共有し、自らの意見をもつことだと考えています。
新島塾って何だろう?その心の小さな芽生えから、実はみなさんが大きな可能性を秘めていることを確信しています。さあ、挑戦してみましょう!
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