1. 学びのかたちの新展開(高等研究教育院)ホーム
  2. ALL DOSHISHA 教育推進プログラム
  3. 採択プログラム
  4. 2018年度採択プログラム(ALL DOSHISHAサイエンスコミュニケーター養成プログラム)

ALL DOSHISHA 教育推進プログラム

2018年度 採択プログラム

ALL DOSHISHA サイエンスコミュニケーター養成プログラム

事業者(学部・研究科)

生命医科学部

サイエンスコミュニケーター養成副専攻紹介動画:

概念図

seimei1

概要

 急速な科学技術の発展に伴って、一般社会では複雑な科学技術、たとえば原発、地震対策、遺伝子組換え食品、感染症等へどう対応していいかわからない状態が続いている。このような時代に必要なのは、正確に科学技術を理解して、科学的根拠に基づいて自分で判断する能力、いわゆる科学リテラシーが重要になる。科学リテラシーを持たない人々が増えることによる経済的損失も大きく、社会の隅々にまで科学リテラシーをゆきわたらせることが、少子化が進む我が国の将来を左右するといっても過言ではない。
 生命医科学部では、2016年に学部生を対象に、文理を横断するサイエンスコミュニケーター養成副専攻を関西で初めて立ち上げた。最初は生命医科学部と経済学部の2学部で開始したが、2017年度にはこれらに加えて社会学部、2018年度に文学部、2019年度には法学部が参加することになり、5学部体制になった。
 本プログラムでは、「志」と「意欲」のある文理両分野の学生を受け入れ、専門に特化せず、異分野からとらえた科学をどう一般に伝えるかということを考えさせる授業を行っている。理解力と行動力を兼ね備えたリーダーシップを発揮できる学生を養成する教育プログラムを展開する。
 
サイエンスコミュニケーター養成副専攻ホームページ

全体像・達成目標

当該プログラムが目指す人材
 サイエンスコミュニケーター養成副専攻は、主に学部2、3年次生を対象にした「意欲ある学生のための少人数制教育」を軸としている。そのため、選抜により履修生を決定し、その履修生のみに授業を開講している。履修者数は、2016年度は、37名(生命医科学部31名、経済学部6名)、2017年度は、42名(生命医科学部32名、経済学部3名、社会学部7名)、2018年度は、45名(生命医科学部40名、文学部5名)、2019年度は、47名(生命医科学部35名、経済学部2名、社会学部4名、文学部6名)2020年度は、47名(生命医科学部31名、経済学部3名、社会学部4名、文学部8名、法学部1名)となっている。
文理融合の副専攻のため、科学技術の理解だけが目的ではない。履修生は、生命医科学部が提供できる生命科学、情報科学だけではなく、科学の持つ不合理性、科学技術倫理について学ぶ。理系学生については、今日の多様な科学分野を俯瞰できる能力、文系学部からの学生には、十分なサイエンスコミュニケーション能力の養成を目指す。一般の人は何がわからなくて不安を募らせているのか、今問題になっている科学技術はマスコミによって十分な解説がなされているかなど、科学技術と社会をつなぐ人材を養成する。
 履修生には、科学を受容する能力だけではなく、行動力を求めている。副専攻では、毎年夏期休暇期間に、企業や病院を訪問するビジネスワークショップ、メディカルワークショップを実施しており、社会に出て科学技術がどのように使われているかを知ることで座学ではわからない世界を経験させている。秋学期に発表会を実施し、訪問先ごとに準備、発表を行うことで他学部の学生との共同作業を経験する。また、インタビューによる研究者紹介冊子の作成、世界学生環境サミットの開催など、実践的な力の養成にも力を入れている。2020年度からは、文科省科学技術人材育成費補助金事業として採択された「未知型探索ビジネスワークショップパッケージ」2科目を追加し、より実社会課題の解決の提案を実際に行えるような能力育成を図る。


学部間教育プログラムとして行っていること
  1. 主に5、6講時に科目を開講しており、また、履修者の講義出席は両校地に渡るため、遠隔授業が必須である。現在、多くの学部の協力の下、京田辺・情報メディア館JM401と今出川・志高館ラーニングスタジオ(SKLS)を結んで授業が行われている。
  2. 運営連絡会に代わり、2019年度よりサイエンスコミュニケーター養成副専攻委員会が発足した。本委員会は、高等研究教育院所長、PBL推進支援センター長、サイエンスコミュニケーター養成副専攻の科目担当者をはじめ、参画学部の教員から構成され、報告、点検、意見交換などを行っている。

プログラムの達成目標
 少人数制エリート教育を目指している本プログラムが達成すべきこととして、まず、社会から注目される人物を輩出することがある。その例としてキャスターなどメディアで活躍する人などが挙げられる。その一方で、企業広報部などに入社後、文理の架け橋的役割を果して即戦力となる、これまでにない人物を育てることである。科学と社会を繋ぐことができる人物を、広く社会に浸透させて裾野を広げつつ、注目を集める(特に若い世代のあこがれの対象になるような)人物を育て上げることにより、日本全国における同志社大学の存在感をより顕在化させることを目標としている。
 もう1つの大きな目標は、本プログラムがALL DOSHISHAの後期教養プログラムの核となることである。1、2年生の前期教養ではなく、専門を学んだ後に学ぶ教養も重要である。倫理教育などはその最たるものであり、専門に入ってから「専門家としての倫理」教育を大学院にまで拡張し、深い専門性と広い視野をもつリーダー養成を目指す。
 本教育プログラムを安定的に運用するために、全学レベルで学部を横断して運営を担う機能をもった組織が必要となってくる。