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トピックス

【新島塾】「読書から始まる知の探究」小山先生セッション_第7回活動

2023年12月11日 更新

サイトリニューアルのため再掲出
23年11月12日初出

同志社大学新島塾「読書から始まる知の探究」小山先生セッション_第7回活動

9月7日(土)に今出川キャンパスで小山隆教授(社会学部)による「読書から始まる知の探究」第7回学習が行われました。夏休み明け最初となった今回のセッションでは、夏休み中に各グループで進めた活動の成果報告とフィールドワークの概要を決定するための話し合いを行いました。

 まず、グループごとの活動報告をしました。夏休み中に塾生達で話し合いの場を定期的に設け、意見交換と議論を重ねました。その結果、宗教班を解体し戦争班とエネルギー班の2班体制で活動することにしたと報告しました。その後、フィールドワークで訪問を希望する場所について、班ごとに意見集約を行ったことを報告しました。次に、塾生全員で、フィールドワークの全体行動の内容について話し合いました。前回の話し合いを踏まえ各班が日程の希望を出し合った結果、1日目の午後に軍艦島を訪問することにしました。続いて、夏休み中に各班が話し合った2・3日目のグループごとのスケジュールや事前学習の成果について発表が行われました。まずはエネルギー班です。2日目は五島列島にて洋上風力発電ツアーに参加すること、3日目は佐世保市にあるハウステンボスで再生可能エネルギーの利用に関する講話を受ける予定であることが伝えられました。荒天時の代替案としては長崎大学海洋アカデミーへの訪問などが検討されています。エネルギー班のテーマは「長崎県におけるエネルギーの地産地消」です。大規模発電所に依存しないエネルギー政策を推進する長崎県では、そのメリットだけでなくデメリットにも着目して課題を考えます。小山先生からは、長崎県と他県や再生可能エネルギーを使用した発電と原子力発電など、「比較」を用いて探求を行うことが重要であるとのアドバイスがありました。長崎県の現状(ファクト)を調べるだけではただの情報収集ですが、条件の異なるものと比較することでより問題を探求できるようになり、成果発表では聞き手の納得が得やすいコメントができるようになると学びました。

 次に戦争班です。2日目は長崎原爆資料館にてガイドさんの解説を受けつつ、戦争の凄惨さを当事者に近い人々から学びます。その他、日程は未確定ですが長崎大学核兵器廃絶センターや長崎市役所を訪ね、長崎県での戦争を様々な視点からのアプローチによって考えます。戦争班のテーマは「『平和を願う地としての長崎』と『戦争を支える地としての長崎』はどう折り合いをつけてきたのか」です。長崎は爆撃や原爆投下があり平和への祈りの地として認識されている一方、長崎県佐世保は軍港として栄え現在でも米軍の基地がおかれており、戦争を支える地としても認識できます。小山先生は平和の実現と現実的にやらなければならないことの「対立軸」をもって、フィールドワークに臨もうとしている点が評価できるとのコメントがありました。このように「明確な問題意識を持つ→確かめ方・調べ方を知る→答えを得る」の好循環を生むことが研究において重視されます。統計資料とフィールドワークで得られた当事者の声を両方重視して、上記の循環による有意義な研究を目指します。

 次回はフィールドワークのスケジュールについて、各班が最終提案を行います。次回の提案を前に、各班でフィールドワークにおいて訪ねる予定の施設にアポイントをとるなど、スケジュールの具体化を進めます。全体を通じて、小山先生は「事前学習」の重要性を強調されました。自分たちが決めた研究の骨組みに沿った事前学習を徹底的に行うからこそ、事前学習だけでは知り得なかった事実を当事者から引き出すことができます。このフィールドワークをただの「見学」ではなく、意味のある「研究」にするためにも事前学習に注力していきます。

(事務局・高等研究教育院事務室)


今回のトピックスは、以下の塾生が作成しました。
新島塾第4期塾生 谷口さん(経済学部)



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