トピックス
【新島塾】「読書から始まる知の探究」服部先生セッション_第8回活動
2023年12月7日(木)の5・6講時に、服部篤子客員教授による「読書から始まる知の探求」第8回学習が行われました。
今回の学習に際して、塾生は事前に課題図書の精読を通して得た気づきや重要箇所をまとめ、12月16日(土)に開催される公開塾生企画セミナーに向けた準備を各自行った上で本セッションに臨みました。
5講時では、課題図書である『進化と自由』の第6章と総括を行いました。第6章のテーマは「進化」です。塾生が注目したのは、未来のデザインは現在のデザインとは異なるため、それをあるがままに受け入れ、それを踏まえてデザインをするといい、という記述です。この考えは、参考図書である『危機の時代こそ心豊かに暮らしたい』の主張と似ています。それは制約を受け入れて、未来を描くというものです。これまで自由を重視してきた前者と、制約を受け入れる後者の考えは、一見異なるように思えますが、結論部分は同じという点に塾生は着目しました。総括では、これまでの学習したことを関連づけて話し合いました。具体的には、進化、規模の経済、階層性、不平等などです。塾生はこれらの現在のデザインを受け入れ、未来のデザインを思考していきます。
6講時には、本セッションの総括も兼ねて、今塾生の考えるリーダー像とは何かを話し合いました。まずリーダーとは何かを各自で書きだした後、それらを全体で共有し、類似する内容ごとに分類、グルーピングを行うという方法をとりました。はじめに塾生から出た意見は、「謙虚」「メンバーのモチベーションを高められる」「相手の立場に立つ」「見返りを求めない」などです。リーダーに求められる資質を考え、発表してまとめていくうちに、『力強い一人のリーダー像』が浮かび上がってきました。しかし、このような、能力を備えたただ一人がリーダーとなることが、本当にこのセッションで学んだことなのだろうかと服部先生に問われ、考え直します。沖永良部島での出会いや課題図書、参考図書の内容を振り返り、さまざまな能力、求められる資質を備えた一人ではなく、それぞれ違う特性を持った複数の個人が協力し、みんなでリーダーとなることも、今後の未来におけるリーダーの在り方の一つなのではないかという考えに至りました。
今回の学習をもって、計8回ある本セッションの学習が終了しました。本セッションのテーマである「未来を思考する」を、課題図書内で取り上げられていた「進化」や「バックキャスト思考」といったキーワード、石川正道特別客員教授による特別講義で取り扱った「未来シナリオ」、そして未来におけるリーダー像のあり方の議論を通して熟思することができました。本セッションを通じて得た知見を確かなものとし社会に還元するために成果発表として、塾生が公開セミナーを企画し実施します。公開セミナーでは、計8回の学習とフィールドリサーチ先の沖永良部島の訪問を通して各塾生が考えたことや感じたこと、そして塾生同士で議論を重ねた上で出た「未来を思考する」に対する塾生たちなりの答えを報告します。
(事務局・高等研究教育院事務室)
今回のトピックスは、以下の塾生が作成しました。
新島塾第5期塾生 巽さん(社会学部)
新島塾第5期塾生 内田さん(商学部)
新島塾第5期塾生 角名さん(経済学部)
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