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トピックス

【新島塾】「読書から始まる知の探究」多久和先生セッション_第2回活動

2024年11月13日 更新

2024年10月16日(水)6,7講時に、多久和英樹教授(理工学部)による「読書から始まる知の探究」第2回学習が行われました。

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 はじめに、課題図書の指定されたページを読み、著者である芳沢光雄先生の主張についてグループごとに話し合い、発表しました。「公式の暗記のみでは本質の理解ができない」という主張がどのグループにも共通していましたが、印象深かったのは「現在の算数はテクニックを習得するだけになっている」というものでした。確かにテクニックは便利ですが本質の理解を怠ると、問題の様子が少し異なるだけで対応できなくなることがあるようです。
多久和教授はこの点について、テクニックは速習に有効的だが、やはり本質の理解も重要だと仰っていました。また、問題文の意図からのズレがないかという点からもお話ししていただきました。解答を作成する際には書いて考えることが重要であり、それによって論点からのズレを防止することができるそうです。

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 次に「速さを説明せよ」「割合とは何か説明せよ」「加速度とは何か説明せよ」という出題がありました。これらの問題に取り組む中で印象深かったのは、多久和教授の「この分野の共通語は数式だ」という言葉です。例えば「速さ=距離÷時間」という公式が成り立ちます。この場合、「速さ」の説明として最善なものは「距離÷時間」ということになります。なぜなら、文章で説明した場合、それぞれの言葉を個人がどのように捉えるかによって説明内容の解釈が異なり得るからです。私自身、説明というのは文章でするものだと考えていたため、この言葉を聞いたときはまさに目から鱗が落ちるような思いでした。

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 授業の後半ではパラドックスについて議論を行いました。有名なアキレスと亀のみでなく、自分たちでも他にどのようなパラドックスが存在するのかを探しました。アキレスと亀は、ゼノンの逆説の1つで、俊足のアキレスが鈍足の亀を追いかけても追い付けないというパラドックスです。特に興味深かったのはゼノンの「飛ぶ矢」のパラドックスです。飛んでいる矢は、いつの瞬間でも止まっているため、運動できないというものです。矢が飛んでいると、この矢はいつの時点でもその瞬間は止まっている。 いつの時点でもその瞬間は止まっているならば、 いつも止まっている。したがって矢は止まっていて動かない。なぜそう言えるのかなどを議論し、思考力を高めました。グループワークがメインで、少人数で発言しやすく学年を問わず積極的に議論が行われました。

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次回(10/30)のセッションでは、課題図書の筆者である芳沢光雄さんと新島塾でご教授いただいている佐藤優先生について調べ、グループで議論を行います。また、今回のセッションで扱ったパラドックスについてより深く学習していきます。

(事務局・高等研究教育院事務室)


今回のトピックスは、以下の塾生が作成しました。
新島塾第期塾6期生 池田さん(社会学部)
新島塾第期塾6期生 梅田さん(文化情報学部)

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