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トピックス

【新島塾】「読書から始まる知の探究」塾生企画セッション_第3回活動

2024年3月25日 更新

2024年1月26日(金)の6・7講時に、新見陽子教授(政策学部)による塾生企画セッション第3回学習が行われました。

本セッションでは「国際社会に渦巻く問題に目を向け、知り、考える」をテーマに、食糧危機や貧困・飢餓について学びます。

6講時は「援助の有効性論争」の例を挙げ、「果たして途上国援助は本当に役立っているのか」という一度原点に立ち返った問いをもとに、貧困問題について考えました。「援助の有効性論争」とは、「援助は課題解決において有効か」という問いに対して肯定派と否定派が長年重ねている議論のことを指します。援助肯定派は「貧困を断ち切るためには金銭的・人員的な援助が必要である」と考える一方、援助否定派は「途上国の援助は、援助への依存度を高め、自らで解決策を見出そうとするインセンティブを弱めるため、援助は無分別にする必要はない」と考えていると説明を受けました。この説明を受けて、援助というものは表層的な面だけを見て闇雲に行うとただの「お節介」になってしまい、インセンティブを弱める場合もあるのだと気づくことができました。そのため、一人ひとりが本来持っている力を発揮し、自らの意思決定により自発的に行動できるような援助を行う必要があるのだと理解しました。

7講時は、ディスカッションを行いました。テーマは貧困や飢餓を引き起こしている原因とその解決策についてです。1班は、食糧不足を原因としました。解決策は、効率的に水を分配し、食糧を貯蓄して、国や地域で連携することを提案しました。2班は、教育水準が上がらないことを貧困の原因としました。例えば、学校に通うことよりも、家の仕事を手伝うことを優先するという現状があります。そこで、通学すると穀物の種やお金がもらえるという報酬つきの通学を実施することを解決策としました。3班は、人間の「面倒くさい」という感情に着目しました。感染病が流行する地域では、国が予防接種を実施します。しかし、正確な情報がない場合や、忙しいと予防接種に行くことを面倒に感じてしまいます。そこで、解決策に習慣化を選びました。具体的には、定期的に行い、隣人などでグループをつくり、ハードルの低いことから始めることで、予防接種に行くことを習慣化できると考えました。

本セッションを通して、貧困や飢餓を引き起こしている原因が単純ではないことを学びました。例えば援助を行うとしても、本来の目的のために使われるのか、お金はどのように使われるのかなど課題がありました。さらに、援助によって自分たちで解決策を見いだそうとしなくなってしまうのではないかという課題もありました。私たち塾生はこのセッションを通して、問題だとされていることに対して、多角的に捉え解決策だと思われるものにも課題があるということを学ぶことができました。本セッションでの学びを今後の活動のなかで、課題を見つける際や解決策を考える際にも活用していきます。

(事務局・高等研究教育院事務室)


今回のトピックスは、以下の塾生が作成しました。
新島塾第5期塾生 巽さん(社会学部)
新島塾第5期塾生 宮本さん(法学部)
新島塾第5期塾生 角名さん(経済学部)

関連情報 VISION2025 新島塾特設サイト
新島塾の詳細はこちらからご覧ください。

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