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トピックス

「読書から始まる知の探究」服部先生セッション_第3回活動

2023年12月8日 更新

サイトリニューアルのため再掲出
23年11月12日初出

10月13日(金)の6・7講時に服部篤子客員教授による「読書から始まる知の探究」第3回学習が行われました。

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本セッションでは、エイドリアン・ベジャン著『自由と進化 コンストラクタル法則による自然・社会・科学の階層制』(紀伊国屋書店、2022年)を課題図書、石田秀輝著『危機の時代こそ心豊かに暮らしたい』(KKロングセラーズ、2021年)を参考図書としています。読書からの学びを通じて討論を行うとともに、沖永良部島へのフィールドリサーチを踏まえて、「未来」を考えていきます。

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6講時では、課題図書の第2章における論点整理と意見交換を行いました。今回は塾生間で学び合いがありました。はじめに、本章のキーワードである「規模の経済」について経済学部の塾生が他の塾生たちに解説しました。続いて新島塾の修了生で理工学部のチューターの方に「流動体」について解説いただきました。解説により、個人では完全に理解することが困難であった箇所が何について書いてあるのか、理解でき、本書を再読した際により深く思考することができるようになりました。このような経験は、文系理系の垣根を超えた学習ができる新島塾だからこその学びであると感じました。それと同時に、所属学部の専門領域を超えた幅広い知識や基礎学力の重要性を認識しました。さらに、自分が知ることを他の人-とくにそのことをあまりよく知らない人-に分かりやすく伝えるというのは難しく、工夫が必要だと身をもって知りました。専門用語を使いすぎると聞く人はよく分からないし、かといって喩えなどを用いて平易なものに置き換え過ぎると、違った理解をされてしまうことがあると分かりました。そして、解説をもとに事前学習でまとめてきた興味関心のある箇所や疑問点を持ち寄り、班ごとに議論を行いました。その後、各班で本章における問いを立てました。

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7講時では、各班で立てた問いを共有しました。「規模の経済」に着目したものが多く見られました。規模の経済とは、「何かをひと単位だけ動かすよりも、さらに多くのものと共に集団にして動かすほうが楽で効率的になる」という状況を指す言葉です。ある班は集団講義と一対一講義を例に出し、「構造上は集団になったほうが楽だが、集団ではないほうが効率がよい場合もあるのではないか」という問いを掲げました。また、参考図書の内容も踏まえ「物質的な豊かさと、それを耐えた先にある心の豊かさはバランスがとれるのか」という問いを立てた班もありました。それぞれの問いに対して質疑応答の時間がとられ、課題図書に関する互いの考えを交換することで、より深い理解につながりました。その際に、順番に一人ずつ、他の人が話したことを聞き取りながら要約しメモを取る練習を行いました。実際にやってみると、聞くことと書くことを同時に行うのは案外難しく、多くの塾生が苦戦していました。フィールドワーク先でもお話を伺う機会が多数ありますが、書き漏らすことがないように聞きながら同時にメモを取る力を鍛えておくのに加え、事前に聞きたいことを絞っておくなど工夫も必要だと感じました。

その後、フィールドリサーチ先である沖永良部島ついて調べてきた内容をオンラインホワイトボードツールで班ごとに共有し、その内容を複数の項目に分類して整理を行いました。

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次回の活動は10月20日(金)に行われます。次回は、引き続き課題図書の論点整理と意見の共有を行います。また、フィールドワーク先の鹿児島県沖永良部島で調べることをまとめ、訪問先でどのような問いをもとに活動するか考えます。さらに、課題図書とは異なる視点で書かれた参考図書についてまとめて共有することで、未来を多面的に思考するよう努めます。

(事務局・高等研究教育院事務室)


今回のトピックスは、以下の塾生が作成しました。
新島塾第5期塾生 巽さん (社会学部)
新島塾第5期塾生 宮本さん (法学部)
新島塾第5期塾生 角名さん (経済学部)
新島塾第5期塾生 内田さん (商学部)



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