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トピックス

【新島塾】「読書から始まる知の探究」垣見先生セッション_第7回活動

2024年7月8日 更新

2024年6月13日の木曜日5,6講時に垣見修司教授(文学部)による「読書から始まる知の探求」の最終回である第7回セッションが行われました。

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今回のセッションでは、6月1,2日の富山研修にて話し合われた「教育における万葉集の位置づけ」と「万葉集、文学がどのように生かせるか」の2つを議題としたグループディスカッションにおける各グループの見解と、臨地研修に対する各々の感想を全体で共有しました。
当記事では6月13日のセッションについてまとめ、最後に垣見教授の「読書から始まる知の探求」の総括を記します。

まず今回のセッションについてまとめます。
 1つ目の「教育における万葉集の位置づけ」という議題に対しては、初等教育から高等教育にかけて万葉集に触れることは日本古来の豊かな感情表現を育むことや郷土学習を通じた愛国心の形成に繋がるため、教育において重大な役割を果たすという意見が出ました。その一方で、他の学問分野と比較した際に、こと現代において万葉集を本格的に学ぶことで得られるメリットは少なく、実用性に乏しいという否定的な意見も見られました。

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 そして2つ目の「万葉集・文学をどう活かせるか」については、各グループから多種様々な意見が出ました。例えば、文学は往々にしてそれらが作成された時代の価値観や風土、出来事を反映しているため、歴史から学ぶという観点から様々な知見が得られるのではないかというものがありました。他にも、先の議題で出たように書物に触れることによって表現力の向上が見込めると同時に、更にはある土地に根付いた文学を基盤にして観光事業を立ち上げることで、地方創生や町おこしができるのでないかという意見も出ていました。

  臨地研修の感想を共有する時間には、各々が万葉集ゆかりの地へ実際に足を運んで得た学びや感動を思いのままに語りました。中でも、万葉集に収録されている和歌が詠まれた場所からの情景を自分自身の目で見ることによって、古人とより近い視点に立ち、万葉集に対する理解を深められたことについて、多くの塾生が臨地研修における大きな収穫として取り上げていました。

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続いて、「読書から始まる知の探求」の総括を記します。
このセッションを通じて我々は万葉人すなわち我々の先祖の生活様式を通して自然観を学び、実際に現地に赴いて視察学習をすることによって、自らのアイデンティティを再度見つめ直すことが出来たように思います。
このセッションでは、課題図書の「万葉の旅」を通じて万葉集について学び、実際に万葉集で詠まれた場所に足を運ぶことで、当時の人々の自然観に触れ、万葉人の生活様式について理解を深めることにより、万葉集の習熟度を深めてきました。万葉集は、一部地域を除いた日本各地で詠まれた詩が収録されており、日本人にとっては親しみやすい作品です。万葉集を実際に学習することで、我々は自らのルーツとなる土地や風景の知見を広げ、故郷ひいては日本の土地に対して愛着・親しみの念が生まれます。その過程こそが、自らのアイデンティティの再確認に繋がることを、このセッションで実感することができました。
我々はグローバル化が進展する社会に生きており、今後はますます多様な文化や背景を抱えた人々と関わることが予想されます。そういったグローバル化の時代において自国の文化を学び、自らのアイデンティティを発見することは大変重要なことであると言えます。さらに、万葉集の学習によって日本の文化に関する知識が蓄えられ、外国人に向けた日本の魅力の発信や、交流など様々な面において大変意義のある学びを得られたと感じます。

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今回のセッションは垣見教授最後のセッションとなりました。
私はこのセッション以前にも万葉集について学習したことがありましたが、大半が座学学習であり、実際に詠まれた草花を目で見たり、風景を眺めたりする機会は少なかったため、今回のように実際に現地に赴いて学習をする機会は大変貴重であり、有意義な学習が出来たと感じました。
最後にこのような貴重な機会を設けてくださったことを垣見教授ならびにスタッフの皆様方に感謝申し上げます。

(事務局・高等研究教育院事務室)


今回のトピックスは、以下の塾生が作成しました。
新島塾第期塾6期生 川本さん(文学部)
新島塾第期塾6期生 西浦さん(商学部)

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