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【新島塾】「読書から始まる知の探究」多久和先生セッション_第4回活動
2024年11月13日(水曜日)の6,7講時に、多久和英樹教授(理工学部)による「読書から始まる知の探求」の第4回セッションが行われました。
6講時では、まず多久和先生より前回の宿題であるExcelを用いた住宅ローンの金利計算に対するフィードバックがありました。どのグループにも共通した間違いがあり、塾生は各グループに分かれて宿題の振り返りを行いました。多久和先生からは、このフィードバックと併せて、塾生の世代にはとりあえず書いてみるという帰納的な取り組みが不足しているとのご指摘がありました。
それを踏まえて、漸化式の一般的な形から当てはめる数を1つずつ動かして「どう動いていくか」を把握することが重要であるとのお話がありました。続いて、多久和先生は放射線同位体の半減期を引き合いに出し、変化の割合は常に一定であるのに対して数はどんどん大きくなると説明されました。さらに、この考え方の中に次回の大切な論点でもある微積分が存在するとおっしゃいました。
また、多久和先生からは、一定である割合と変化する数という相反する要素がもたらす誤りについての説明があり、塾生は数学などにおいて問題文の文章を注意深く読むことの重要性を再認識しました。
7講時では、まず微分・積分についての説明がありました。微分には、①ある特定の時点における数の決定、②関数の導出の2つの役割があり、数列では表すことのできない隙間を埋めることができます。多久和先生によると、微分と積分は「同値の関係」にあり、ミクロとマクロを繋げるものです。具体的には、微分は傾きの導出を通してミクロの視点で物事を捉えることができ、積分はミクロの視点を集めてマクロの視点で物事を捉えることができます。多久和先生は具体例を挙げながら分かりやすく解説してくださり、塾生も時折うなずきながら聞き入っていました。
解説の後、配布された講義ノートを用いてグループワークを行い、微分・積分について各々の知識や理解度を共有しました。また、具体的な微分・積分の活用例についても議論しました。
この時間を通して、これまで高校数学の1分野程度にしか考えていなかった微分・積分への理解が深まり、その実用性を認識できました。
本講義の最後に、多久和先生から「微分・積分」「微分方程式」についての解析と練習問題が課題として出され、次回の最後の講義に向けた準備を行います。
次回のセッションでは、課せられた課題を完成させた前提で、「最適制御理論」「微分方程式の最適理論(動的計画法)」について学びます。次回までに予習を行い、背景知識や学習する意図について自主学習を進めたいと思います。
(事務局・高等研究教育院事務室)
今回のトピックスは、以下の塾生が作成しました。
新島塾第6期生 大石さん(社会学部)
田中さん(政策学部)
中村さん(政策学部)
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