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【新島塾】「読書から始まる知の探究」小山先生セッション_第5回活動

'23年7月6日 更新
同志社大学新島塾「読書から始まる知の探究」小山先生セッション_第5回活動

 6月24日(土)1・2講時に、小山隆教授(社会学部)による「読書から始まる知の探究」第5回学習が今出川キャンパスで行われました。本セッションは他のセッションと異なり、担当教員による大枠があらかじめ用意されていません。テーマやフィールドワーク先等の設定を塾生らが話し合いで決定し、学習を進めます。そのため、塾生の主体的な活動がより求められます。今回の学習では、どちらの班で活動するのか所属の確認、事前レポートに用いた各グループの報告とグループ内でのディスカッション、そして報告を基にした全体行動の行程を策定しました。
 まず、誰がどの班で活動するのか所属の確認を行いました。前回の学習では、研究内容と班分けの仕方について話し合い、宗教・歴史について学ぶ班とエネルギー・産業・観光について学ぶ班(以下「エネルギー班」という)の大きく2つの班に分かれて活動することが決定しましたが、宗教・歴史班での所属を希望する人の方が多く、また、宗教について学びたい人と戦争について学びたい人ではっきり分かれたため、歴史班内で2つに分離し、3グループ(1.宗教班、2.戦争班、3.エネルギー班)で学習を行うことにしました。

 次に、事前に提出したレポートに基づき、各グループの行動計画と研究の進捗状況を報告しました。1.宗教班は、隠れキリシタン・潜伏キリシタンをテーマとし、浦上天主堂や長崎市永井隆記念館、二十六聖人記念館、大浦天主堂、長崎歴史文化博物館などをフィールドワークの訪問先として挙げました。研究の進捗状況については、五島列島にある教会や、浦上天主堂に関して、かつて浦上の信徒が弾圧されていたこと、浦上への原爆投下による崩壊と再建までの経緯、戦後浦上天主堂の前で開かれた合同慰霊祭で永井隆が原爆投下を肯定しているように思える弔事を読み上げたことなど、調べたことを報告しました。2.戦争班は、戦争と平和をテーマに戦時下の長崎で何が起こり、どのように平和へと歩みを進めてきたのか、どのように外国と付き合ってきたのかといった問いを立て、現段階で軍艦島や、平和公園や原爆資料館などの原爆関連施設を訪問することを予定していると述べ、軍艦島についてその歴史と評価について調べたことを報告しました。戦争班の研究に対し小山先生より「加害国であるアメリカと被害国である日本では原爆に対する評価が異なるように、立場の違いを理解した上でメタ的な鳥瞰の視点とサブ的な虫瞰の視点の両方を持てるとよい。」とアドバイスをいただきました。3.のエネルギー班は、再生可能エネルギーをテーマに五島列島の洋上風力発電を取り上げ、洋上風力発電の持続性や再現性、全国的に広めるための啓発活動について研究を行うとの方向性を述べた上で、五島市の自治体や洋上風力の運営に関わる企業、現地の住民などどんな人に話を聞くか、研究の進め方について話し合ったことを共有しました。各班の報告に対し、チューターの方々からは「作成した担当者と資料の引用元を記載すること」というレポートを作成する際の基礎的な事柄や「フィールドワークでは現地に行くことにどんな学びの価値があり、何が得られるるのか。本から得られないものを得るフィールドワークになると良い。」「誰にどんなことを聞きたいのかを突き詰めないとただの紹介になってしまう。」と経験談に基づいたアドバイスをいただきました。
 その後、各班の報告を基に全体行動の行程を話し合いました。1日目の宿泊先について、エネルギー班は五島列島が研究の中心となるため、1日目から五島列島に行き、五島列島で宿泊したいと主張するのに対し、戦争班は五島列島に研究に関するものが特になく積極的な価値が見出せないため、宿泊先は長崎市にしたいと主張し、班どうしで意見が対立しました。

 今回の話し合いで集団での合意形成がいかに難しいか感じると共に、時間や規則などの制約がある中ですべてのグループや個人の意見を通すことはできないため、それぞれが意見や主張を調整し、折り合いをつけることが必要だと感じました。小山先生が各班の報告でコメントされていた「どちらが正しいかではなくどちらの視点もあるということを忘れてはいけない。自分の立場を持ちつつも違う立場を理解しようとする姿勢が重要だ。」という言葉の意味が分かったような気がします。

 次回の活動は、7月15日(土)の1・2講時に行われます。今回に引き続き、個人とグループ双方の学習の進捗状況の共有と、行程表の作成を進めます。次回までの課題として前回同様に、1.グループごとにフィールドワークで訪問したい場所の洗い出しと行程についてグループ学習を行い、その進捗状況を報告すること2.個人で研究に向けた事前学習を行い、その進捗状況のまとめを事前レポートとして提出することが課されました。今回の活動では、事前学習での調べが甘い部分が多く見受けられました。次回の活動では、事前準備を十分に行い活動に臨みたいと思います。
(事務局・高等研究教育院事務室)
今回のNEWSは、以下の塾生が作成しました。
新島塾第4期塾生 武田さん(法学部)
同志社大学新島塾「読書から始まる知の探究」小山先生セッション_第5回活動

 6月24日(土)1・2講時に、小山隆教授(社会学部)による「読書から始まる知の探究」第5回学習が今出川キャンパスで行われました。本セッションは他のセッションと異なり、担当教員による大枠があらかじめ用意されていません。テーマやフィールドワーク先等の設定を塾生らが話し合いで決定し、学習を進めます。そのため、塾生の主体的な活動がより求められます。今回の学習では、どちらの班で活動するのか所属の確認、事前レポートに用いた各グループの報告とグループ内でのディスカッション、そして報告を基にした全体行動の行程を策定しました。
 まず、誰がどの班で活動するのか所属の確認を行いました。前回の学習では、研究内容と班分けの仕方について話し合い、宗教・歴史について学ぶ班とエネルギー・産業・観光について学ぶ班(以下「エネルギー班」という)の大きく2つの班に分かれて活動することが決定しましたが、宗教・歴史班での所属を希望する人の方が多く、また、宗教について学びたい人と戦争について学びたい人ではっきり分かれたため、歴史班内で2つに分離し、3グループ(1.宗教班、2.戦争班、3.エネルギー班)で学習を行うことにしました。

 次に、事前に提出したレポートに基づき、各グループの行動計画と研究の進捗状況を報告しました。1.宗教班は、隠れキリシタン・潜伏キリシタンをテーマとし、浦上天主堂や長崎市永井隆記念館、二十六聖人記念館、大浦天主堂、長崎歴史文化博物館などをフィールドワークの訪問先として挙げました。研究の進捗状況については、五島列島にある教会や、浦上天主堂に関して、かつて浦上の信徒が弾圧されていたこと、浦上への原爆投下による崩壊と再建までの経緯、戦後浦上天主堂の前で開かれた合同慰霊祭で永井隆が原爆投下を肯定しているように思える弔事を読み上げたことなど、調べたことを報告しました。2.戦争班は、戦争と平和をテーマに戦時下の長崎で何が起こり、どのように平和へと歩みを進めてきたのか、どのように外国と付き合ってきたのかといった問いを立て、現段階で軍艦島や、平和公園や原爆資料館などの原爆関連施設を訪問することを予定していると述べ、軍艦島についてその歴史と評価について調べたことを報告しました。戦争班の研究に対し小山先生より「加害国であるアメリカと被害国である日本では原爆に対する評価が異なるように、立場の違いを理解した上でメタ的な鳥瞰の視点とサブ的な虫瞰の視点の両方を持てるとよい。」とアドバイスをいただきました。3.のエネルギー班は、再生可能エネルギーをテーマに五島列島の洋上風力発電を取り上げ、洋上風力発電の持続性や再現性、全国的に広めるための啓発活動について研究を行うとの方向性を述べた上で、五島市の自治体や洋上風力の運営に関わる企業、現地の住民などどんな人に話を聞くか、研究の進め方について話し合ったことを共有しました。各班の報告に対し、チューターの方々からは「作成した担当者と資料の引用元を記載すること」というレポートを作成する際の基礎的な事柄や「フィールドワークでは現地に行くことにどんな学びの価値があり、何が得られるるのか。本から得られないものを得るフィールドワークになると良い。」「誰にどんなことを聞きたいのかを突き詰めないとただの紹介になってしまう。」と経験談に基づいたアドバイスをいただきました。
 その後、各班の報告を基に全体行動の行程を話し合いました。1日目の宿泊先について、エネルギー班は五島列島が研究の中心となるため、1日目から五島列島に行き、五島列島で宿泊したいと主張するのに対し、戦争班は五島列島に研究に関するものが特になく積極的な価値が見出せないため、宿泊先は長崎市にしたいと主張し、班どうしで意見が対立しました。

 今回の話し合いで集団での合意形成がいかに難しいか感じると共に、時間や規則などの制約がある中ですべてのグループや個人の意見を通すことはできないため、それぞれが意見や主張を調整し、折り合いをつけることが必要だと感じました。小山先生が各班の報告でコメントされていた「どちらが正しいかではなくどちらの視点もあるということを忘れてはいけない。自分の立場を持ちつつも違う立場を理解しようとする姿勢が重要だ。」という言葉の意味が分かったような気がします。

 次回の活動は、7月15日(土)の1・2講時に行われます。今回に引き続き、個人とグループ双方の学習の進捗状況の共有と、行程表の作成を進めます。次回までの課題として前回同様に、1.グループごとにフィールドワークで訪問したい場所の洗い出しと行程についてグループ学習を行い、その進捗状況を報告すること2.個人で研究に向けた事前学習を行い、その進捗状況のまとめを事前レポートとして提出することが課されました。今回の活動では、事前学習での調べが甘い部分が多く見受けられました。次回の活動では、事前準備を十分に行い活動に臨みたいと思います。
(事務局・高等研究教育院事務室)
今回のNEWSは、以下の塾生が作成しました。
新島塾第4期塾生 武田さん(法学部)
関連情報
お問い合わせ先
同志社大学新島塾(事務局 高等研究教育院事務室)
TEL:075-251-3259
FAX:075-251-3152
E-mail:ji-ktken@mail.doshisha.ac.jp
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