'23年8月1日 更新
新島塾「読書から始まる知の探究」林田先生セッション_第3回活動
6月8日(木)に「読書から始まる知の探究」第3回目学習が今出川キャンパスで行われました。このセッションでは、「火山と生きる――自然の恵みと災い」をテーマとし、課題図書『噴火した! 火山の現場で考えたこと』の読書や富士山麓のエクスカーションを通じて、自然現象と人間の文化の繋がり、災害と社会との関係、自然科学の成果を未来に生かすための方法について考えてきました。塾生は5つのグループに分かれ、それぞれ独自の視点から火山に関するテーマについて、発表の準備を行っています。今回は林田明教授(理工学部)が参加できなくなったため、塾生だけで主体的にセッションを実施することになりました。まずグループに分かれてそれぞれ総括に向けた準備を進め、7月に行われる第4回セッションでの発表の計画についても話し合いました。各グループの準備状況は次の通りです。
第1のグループは富士信仰について、富士山の噴火と結びつけながら考察します。富士山の活動や富士山に対する人々の意識の変遷を軸に、なぜ信仰が生じたのか、それがどのような形で表れているのかを論じます。参考図書としてH・バイロン・エアハート著『富士山――信仰と表象の文化史』(慶應義塾大学出版会)を使用します。
第2のグループは一般市民の噴火への危機意識の低さに課題意識を持ち、これに関連する調査を行いました。鎌田浩毅著『火山噴火——予知と減災を考える』(岩波書店)を参考図書とし、防災においては専門家だけでなく一般市民も噴火について原理から知ることが重要であることを鑑みて、一般市民と専門家を繋ぐ噴火についてのアウトリーチ活動に注目し、防災について考えます。
第3のグループは、人びとの富士山に対するイメージの分類と表現方法、富士山に対する畏怖、文学の力という3つの観点から富士山について考察します。参考図書は石田千尋著『富士山と文学』新典社)をはじめとする、富士山を扱う複数の書籍を使用します。
第4のグループは、一般的な火山のハザードマップの意義や目的、現状について論じた上で、具体例として富士山のハザードマップを紹介し、最後にハザードマップの限界について検討を加えます。参考図書には鎌田浩毅著『富士山噴火と南海トラフ海が揺さぶる陸のマグマ』講談社(ブルーバックスシリーズ)を使用します。
第5のグループは、鎌田浩毅著『火山噴火――予知と減災を考える――』(岩波書店)を参考図書とし、今回のセッションでは気になったテーマをグループ内で共有し、テーマを「観光地での火山と人間との関係」に決定しました。火山の恵みを享受するだけでなく、噴火による風評被害や火山灰の被害を受けることにも目を向け、実施されている対策について調査します。
どのような内容をどういった順番で発表すれば楽しく聞いてもらえるか、そして伝わりやすいのかなど、発表の詳細についてどのグループも発表にむけて真剣に話し合いました。富士信仰を扱うグループでは、富士山の噴火と信仰の歴史を1枚の表にまとめたり、専門的な用語を極力排除したりして聞き手が理解しやすい発表を第1に進めることに決まりました。他のグループが話し合っている様子を間近で見たことで気合が入り、「私たちも負けないように頑張ろう」と発表への思いが一層引き締まりました。積極的に意見を出すと、先輩方はそれを受け入れてくれたり、「もっとこうするといいんじゃないかな」とさらに発展させてくださったりして非常にうれしかったです。また、同級生の持つ発想力に驚かされることも多く、発表内容についてだけでなく、そうした意見交換においても深い学びのある有意義な時間でした。
セッションの最後には、次回のセッションをどのように進めるか、内容とその時間配分も含めたタイムスケジュールについて話し合いました。その結果、5つの小グループがそれぞれ15分間の発表と質疑応答を行うことになりました。さらに、いくつかの中グループを再編成し、小グループの発表を踏まえて新しいテーマでディスカッションを行います。そして、最後に中グループで話し合われた内容を全体で共有し、林田先生に総括のコメントをいただくという流れで進めることに決まりました。
これまでの学習やフィールド・エクスカーションでの経験を活かし他グループに新たな知見を提供すると共に、聞き手が理解しやすいわかりやすい発表を行えるよう、準備を進めます。
今回のNewsは、以下の塾生が中心となって作成しました。
新島塾5期生 巽 さん(社会学部)
新島塾5期生 宮本さん(法学部)
新島塾5期生 角名さん(経済学部)
新島塾5期生 内田さん(商学部)
(事務局・高等研究教育院事務室)
新島塾「読書から始まる知の探究」林田先生セッション_第3回活動
6月8日(木)に「読書から始まる知の探究」第3回目学習が今出川キャンパスで行われました。このセッションでは、「火山と生きる――自然の恵みと災い」をテーマとし、課題図書『噴火した! 火山の現場で考えたこと』の読書や富士山麓のエクスカーションを通じて、自然現象と人間の文化の繋がり、災害と社会との関係、自然科学の成果を未来に生かすための方法について考えてきました。塾生は5つのグループに分かれ、それぞれ独自の視点から火山に関するテーマについて、発表の準備を行っています。今回は林田明教授(理工学部)が参加できなくなったため、塾生だけで主体的にセッションを実施することになりました。まずグループに分かれてそれぞれ総括に向けた準備を進め、7月に行われる第4回セッションでの発表の計画についても話し合いました。各グループの準備状況は次の通りです。
第1のグループは富士信仰について、富士山の噴火と結びつけながら考察します。富士山の活動や富士山に対する人々の意識の変遷を軸に、なぜ信仰が生じたのか、それがどのような形で表れているのかを論じます。参考図書としてH・バイロン・エアハート著『富士山――信仰と表象の文化史』(慶應義塾大学出版会)を使用します。
第2のグループは一般市民の噴火への危機意識の低さに課題意識を持ち、これに関連する調査を行いました。鎌田浩毅著『火山噴火——予知と減災を考える』(岩波書店)を参考図書とし、防災においては専門家だけでなく一般市民も噴火について原理から知ることが重要であることを鑑みて、一般市民と専門家を繋ぐ噴火についてのアウトリーチ活動に注目し、防災について考えます。
第3のグループは、人びとの富士山に対するイメージの分類と表現方法、富士山に対する畏怖、文学の力という3つの観点から富士山について考察します。参考図書は石田千尋著『富士山と文学』新典社)をはじめとする、富士山を扱う複数の書籍を使用します。
第4のグループは、一般的な火山のハザードマップの意義や目的、現状について論じた上で、具体例として富士山のハザードマップを紹介し、最後にハザードマップの限界について検討を加えます。参考図書には鎌田浩毅著『富士山噴火と南海トラフ海が揺さぶる陸のマグマ』講談社(ブルーバックスシリーズ)を使用します。
第5のグループは、鎌田浩毅著『火山噴火――予知と減災を考える――』(岩波書店)を参考図書とし、今回のセッションでは気になったテーマをグループ内で共有し、テーマを「観光地での火山と人間との関係」に決定しました。火山の恵みを享受するだけでなく、噴火による風評被害や火山灰の被害を受けることにも目を向け、実施されている対策について調査します。
どのような内容をどういった順番で発表すれば楽しく聞いてもらえるか、そして伝わりやすいのかなど、発表の詳細についてどのグループも発表にむけて真剣に話し合いました。富士信仰を扱うグループでは、富士山の噴火と信仰の歴史を1枚の表にまとめたり、専門的な用語を極力排除したりして聞き手が理解しやすい発表を第1に進めることに決まりました。他のグループが話し合っている様子を間近で見たことで気合が入り、「私たちも負けないように頑張ろう」と発表への思いが一層引き締まりました。積極的に意見を出すと、先輩方はそれを受け入れてくれたり、「もっとこうするといいんじゃないかな」とさらに発展させてくださったりして非常にうれしかったです。また、同級生の持つ発想力に驚かされることも多く、発表内容についてだけでなく、そうした意見交換においても深い学びのある有意義な時間でした。
セッションの最後には、次回のセッションをどのように進めるか、内容とその時間配分も含めたタイムスケジュールについて話し合いました。その結果、5つの小グループがそれぞれ15分間の発表と質疑応答を行うことになりました。さらに、いくつかの中グループを再編成し、小グループの発表を踏まえて新しいテーマでディスカッションを行います。そして、最後に中グループで話し合われた内容を全体で共有し、林田先生に総括のコメントをいただくという流れで進めることに決まりました。
これまでの学習やフィールド・エクスカーションでの経験を活かし他グループに新たな知見を提供すると共に、聞き手が理解しやすいわかりやすい発表を行えるよう、準備を進めます。
今回のNewsは、以下の塾生が中心となって作成しました。
新島塾5期生 巽 さん(社会学部)
新島塾5期生 宮本さん(法学部)
新島塾5期生 角名さん(経済学部)
新島塾5期生 内田さん(商学部)
(事務局・高等研究教育院事務室)