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【新島塾】「読書から始まる知の探究」小山先生セッション 熊本フィールドワーク

'22年12月28日 更新

新島塾「読書から始まる知の探究」    小山先生セッション 熊本フィールドワーク

11月27日(土)〜29日(月)に「読書から始まる知の探究」小山隆教授(社会学部)セッションの一環で、熊本県でのフィールドワーク(FW)が実施されました。1日目は全体活動、2日目と3日目はグループ別の活動をしました。

1日目
この日は全体活動として、同志社大学にゆかりの深いジェーンズ邸と花岡山を訪れました。
ジェーンズ邸では同志社校友会熊本県支部のご尽力で熊本市役所の方が見学に同行してくださり、ジェーンズが当時としては珍しい男女共学やグループ学習のスタイルを取り入れ、英語・算術・歴史・生物など幅広い分野(科目)の教育を行っていたことなどの説明を受けながら見学することができました。
その後の花岡山では、ジェーンズ邸で伺ったお話も思い起こしながら、熊本バンド奉教の碑などを見学しました。熊本洋学校で学んだ35人(後の熊本バンド)が、キリスト教の精神をもって国のために尽くすという「奉教趣意書」に署名したこと、それにより学生は迫害を受け熊本洋学校が廃校となったこと、ジェーンズの紹介により学生たちは同志社英学校に受け入れられたことなど、改めて同志社大学と熊本バンドのつながりの深さを感じました。また花岡山からは熊本市街地が一望することができ、塾生たちは翌日から訪問する施設がある方面を眺めながら、スケジュールやインタビュー内容を確認し合っていました。

2日目、3日目
ここではテーマに沿った班に分かれ、活動しました。

【こうのとりのゆりかご班】
2日目は熊本乳児院とテレビ熊本を訪問しました。熊本乳児院では、家族は血のつながりが全てではない(子は社会で育てる)という考え方や、子が持つ「出自を知る権利」にどのように応えるか、女性が抱える顕在化しにくい問題など、現場の方が感じておられるお話を直接伺うことができました。またテレビ熊本では、「こうのとりのゆりかご」についての取材、特集の制作、発信までを担っておられるアナウンサーの方にインタビューを行い、取材と発信の両方を担う上で大切にしている目線や、長年にわたり取材を経験したからこそ見えた「ゆりかご」にたどり着く女性が抱える問題点などについて伺うことができました。
3日目は、NPO法人くまもと相談所を訪問しました。特別養子縁組と里親制度のお話、守られるべき赤ちゃんや母親の思いと児童福祉法とにはギャップがあることを伺いました。

【エネルギー班】
2日目は、阿蘇山と阿蘇火山博物館を訪れました。あいにく風向きの影響で火口の手前までしか行けませんでしたが、阿蘇山を間近に見ることができました。阿蘇火山博物館では、阿蘇中岳の火口周辺でみられる「皿石」を見たり、地熱発電の模型に触れたりして、翌日のFWに備えました。
3日目は、旅館華袖とわいた地熱発電所を訪れ、インタビューに協力いただきました。「旅館華袖」では、限られた地域内においては地熱開発に関する合意形成がとれているが、その地域の外(町全体)との間に合意形成の場が適切に設けられていないというといった課題について伺いました。また「わいた地熱発電所」では、地熱発電で得た収益を還元する地域の範囲の設定や、リスクに対する責任(補償)の問題などについて伺いました。異なる立場の方々の意見を伺うことによって、資源の「公平性」をどのように担保し、合意形成を図るかが重要であるかを学びました。


今回のFWでは、事前学習の段階から多くの方にご協力をいただき、塾生からの質問やリクエストに真摯に対応してくださりました。実際に現場で取り組まれている方々のお話は、書籍や映像からだけでは決して得ることができないものであり、塾生たちにとって貴重な学びとなりました。誠にありがとうございました。

塾生は今回のFWで得た学びについて考察した上で12月17日の成果報告会に臨みます。


今回のNewsは、以下の塾生が中心となって作成しました。
新島塾チューター 西澤さん(第2期修了生)
新島塾チューター 脇さん(第2期修了生)
(事務局・高等研究教育院事務室)
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会場風景1
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新島塾「読書から始まる知の探究」    小山先生セッション 熊本フィールドワーク

11月27日(土)〜29日(月)に「読書から始まる知の探究」小山隆教授(社会学部)セッションの一環で、熊本県でのフィールドワーク(FW)が実施されました。1日目は全体活動、2日目と3日目はグループ別の活動をしました。

1日目
この日は全体活動として、同志社大学にゆかりの深いジェーンズ邸と花岡山を訪れました。
ジェーンズ邸では同志社校友会熊本県支部のご尽力で熊本市役所の方が見学に同行してくださり、ジェーンズが当時としては珍しい男女共学やグループ学習のスタイルを取り入れ、英語・算術・歴史・生物など幅広い分野(科目)の教育を行っていたことなどの説明を受けながら見学することができました。
その後の花岡山では、ジェーンズ邸で伺ったお話も思い起こしながら、熊本バンド奉教の碑などを見学しました。熊本洋学校で学んだ35人(後の熊本バンド)が、キリスト教の精神をもって国のために尽くすという「奉教趣意書」に署名したこと、それにより学生は迫害を受け熊本洋学校が廃校となったこと、ジェーンズの紹介により学生たちは同志社英学校に受け入れられたことなど、改めて同志社大学と熊本バンドのつながりの深さを感じました。また花岡山からは熊本市街地が一望することができ、塾生たちは翌日から訪問する施設がある方面を眺めながら、スケジュールやインタビュー内容を確認し合っていました。

2日目、3日目
ここではテーマに沿った班に分かれ、活動しました。

【こうのとりのゆりかご班】
2日目は熊本乳児院とテレビ熊本を訪問しました。熊本乳児院では、家族は血のつながりが全てではない(子は社会で育てる)という考え方や、子が持つ「出自を知る権利」にどのように応えるか、女性が抱える顕在化しにくい問題など、現場の方が感じておられるお話を直接伺うことができました。またテレビ熊本では、「こうのとりのゆりかご」についての取材、特集の制作、発信までを担っておられるアナウンサーの方にインタビューを行い、取材と発信の両方を担う上で大切にしている目線や、長年にわたり取材を経験したからこそ見えた「ゆりかご」にたどり着く女性が抱える問題点などについて伺うことができました。
3日目は、NPO法人くまもと相談所を訪問しました。特別養子縁組と里親制度のお話、守られるべき赤ちゃんや母親の思いと児童福祉法とにはギャップがあることを伺いました。

【エネルギー班】
2日目は、阿蘇山と阿蘇火山博物館を訪れました。あいにく風向きの影響で火口の手前までしか行けませんでしたが、阿蘇山を間近に見ることができました。阿蘇火山博物館では、阿蘇中岳の火口周辺でみられる「皿石」を見たり、地熱発電の模型に触れたりして、翌日のFWに備えました。
3日目は、旅館華袖とわいた地熱発電所を訪れ、インタビューに協力いただきました。「旅館華袖」では、限られた地域内においては地熱開発に関する合意形成がとれているが、その地域の外(町全体)との間に合意形成の場が適切に設けられていないというといった課題について伺いました。また「わいた地熱発電所」では、地熱発電で得た収益を還元する地域の範囲の設定や、リスクに対する責任(補償)の問題などについて伺いました。異なる立場の方々の意見を伺うことによって、資源の「公平性」をどのように担保し、合意形成を図るかが重要であるかを学びました。


今回のFWでは、事前学習の段階から多くの方にご協力をいただき、塾生からの質問やリクエストに真摯に対応してくださりました。実際に現場で取り組まれている方々のお話は、書籍や映像からだけでは決して得ることができないものであり、塾生たちにとって貴重な学びとなりました。誠にありがとうございました。

塾生は今回のFWで得た学びについて考察した上で12月17日の成果報告会に臨みます。


今回のNewsは、以下の塾生が中心となって作成しました。
新島塾チューター 西澤さん(第2期修了生)
新島塾チューター 脇さん(第2期修了生)
(事務局・高等研究教育院事務室)
お問い合わせ先
同志社大学新島塾(事務局 高等研究教育院事務室)
TEL:075-251-3259
FAX:075-251-3152
E-mail:ji-ktken@mail.doshisha.ac.jp
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