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ALL DOSHISHA 教育推進プログラム

2019年度 採択プログラム

社会実践のためのブレンディッド・ラーニングの構築-「地の塩」プロジェクト 「スポーツ・健康科学研究」を通して学力の3要素を育成する高大接続プログラムの開発とその強化 アカデミック・ポートフォリオを活用したセルフ・プロデュース型キャリア能力開発システムの構築

社会実践のためのブレンディッド・ラーニングの構築-「地の塩」プロジェクト

事業者(学部・研究科)

神学部

概念図

●ブレンディッド授業の目的

ブレンディッド授業の目的

●ブレンディッド・ラーニングの目的

ブレンディッド・ラーニングの目的

概要

 社会に広く貢献する人物を輩出することは新島襄の建学の理念であり、本学のキリスト教主義の真髄である。しかし、教室での教師主導の一斉授業が中心となる現状の大学教育において、大学も学生も実社会に関与することが難しい。そこで、本学の理念を実現し社会の多様な問題に取り組む人間を育てるために、抜本的な授業改革を志し、様々な先端的手法をブレンドし、社会実践を促すプログラムをここに構築する。

 具体的には、オンデマンド学習+対面授業(アクティブ・ラーニング)を核にした授業(Type A)と、更にフィールド・ワークをブレンドした授業(Type B)の構築である。すでに、Type A的な反転授業の効果は認められているが、これを学内に浸透させ、フィールド・ワークを加えるType Bで本学の理念を追求する。教員が制作したコンテンツを学生は自主的に学び、アクティブ・ラーニングで学びを深め、Type Bの中心となる「宗教と社会福祉」の授業において、神学部と密接な関係にある重度知的障がい者入所施設止揚学園との共同実践を展開する。支援の必要な方との生身の交流の中で生命の尊厳を体感し、多様な人々との共生に取り組む人間を育てたい。

 本プログラムは、大学授業の先端的手法、社会と大学をブレンドし、現実社会に参与するキリスト教主義を神学部また本学全体において再興し、「地の塩」たる人間を育てるための大学教育改革を目指すものである。

全体像・達成目標

●問題の所在と目指す人間像

 神学部には世界救世軍に身を投じた山室軍平を輩出し、釜ヶ崎支援、ホスピスでのケアなど社会福祉活動に深く関与してきた伝統がある。阪神大震災、東日本大震災の際には、いち早く被害地支援へのボランティア活動が生まれた。そもそも、宗教と社会福祉は密接な関係にある。しかし、創立150周年を迎える現在、神学部においても社会福祉分野への関与という伝統が脆弱になり、学生は現実社会から乖離し、生身の人間との接触、生死に接することが少なくなってきた。しかし、これは学生の社会への関心の低下だけではなく、教室での授業の出席に拘束される現在の大学授業の在り方、個々の学生の経済事情もあり、自分のことで精いっぱいという学生が置かれた現実にも要因がある。そこで、本プログラムでは最先端の授業様式を援用し、学生を教室から解放し、自主的な学びを可能にした上で、神学部の重要な伝統と使命である社会での実践へと後押しする。目に見える生産性のみ、良しとされる昨今の社会状況の中で、弱者、少数者が排除される現代社会の諸問題に取り組み、多様な人々との共生を目指す人間を輩出したい。社会での実践を通して社会問題にとりくみ、多様な人々との共生を考える人間像の育成を目指すために、最新の授業技術を駆使した大学授業の構造改革を企図している。

 本プログラムの意図を実行する二つの授業様式Type A とType Bを構築する。

授業様式Type A とType B

 Type A では、IT 技術を使ったオンデマンド授業で学生は各自のペースで学びを進め、アクティブなディスカッションを主体とする対面授業で学びを深化させる。このような授業を初年度は、「旧約聖書入門」(担当越後屋)「建学の精神とキリスト教」(担当勝又)などで実施し、本学にType Aの授業の浸透を図る。

 Type B は、Type Aのオンデマンド+対面授業を土台にし、実社会でのフィールドワークを加えた授業様式である。止揚学園(後述)での社会実践を主とする「宗教と社会福祉」では、1回の実践を6時間、最低でも4回実践するために、半期で4単位とする。「日本宗教」の場合は、フィールドワークは2回の現地研修が主となるので通常通り半期2単位とする。

●目標達成の状況

以下の状況をもって目標達成と見なす。

  1. オンデマンド授業のコンテンツを神学部教員が各自の専門領域を生かして各教員1つは制作にかかわる。
  2. ブレンディッド・ラーニングを実行し、定着させること。6年間で10授業に増やす。
  3. オンデマンド授業を学生が各自のペースで課題をこなし、学び、それを深化させる対面授業を実行する。
  4. 2019-21年度は、止揚学園の支援のもと止揚学園での実践を行い、回数、時間を重ねること。6年間で150人が各自4回以上実践を行い、報告会を毎年1回以上開催し、HPなどを通して学内、社会に発信する。
  5. 止揚学園での実践を通して、学生、教員が、現代の社会福祉の問題を深く考察し、積極的に取り組むこと。
2019年度採択プログラム(社会実践のためのブレンディッド・ラーニングの構築-「地の塩」プロジェクト)
2019年度採択プログラム(「スポーツ・健康科学研究」を通して学力の3要素を育成する高大接続プログラムの開発とその強化)
2019年度採択プログラム(アカデミック・ポートフォリオを活用したセルフ・プロデュース型キャリア能力開発システムの構築)